海神島で生まれた皆城総士を受容できたこと

総士くんのことを「総士」と呼べるようになってうれしい話。あとビヨンド3話のニヒト内での傷のあれについて、わからない……わからない……と呻いていたんですがちょっとわかりかけた気がする雑感です。

 結論:あの傷は総士くんにある「皆城総士」としてのイデア総士くんが感じ取り受容した表象なのかな

 

この記事(https://sankakunoneko.hateblo.jp/entry/2018/04/19/191336)でさんざんキレたりうめいたりしてたんですが、2019年の年明けくらいから徐々に総士くんが総士であるということを受容できるようになってきて(参考文献:僕の地球を守って)、ビヨンド後にはとうとう総士くんを無意識のうちに「総士」と呼べる程度に受け入れられるようになりました。(あとビヨンド浴びたら完全に彼が「総士だ」っていうのがなんか…感覚的にわかって…見る前は「総士くんは総士だけど総士じゃない」って言ってたのが「総士くんは総士じゃないけど総士だ」に至ったので自分で笑ってる)

 

総士くんは、たとえ皆城総士と名付けられなかったとしても、どうしようもなく総士だった。一騎によって皆城総士と名付けられたから彼が皆城総士になったのではなくて、どうあろうと、彼は皆城総士だった。

彼が皆城総士と名付けられず、また一騎のもとで育たなかったとしても、きっと世界の真実を知って、その結果なにかしらの道を、祝福を選んだと思うし、その在り方はたとえ名前が違ってもきっと皆城総士としての在り方だった。

一騎はきっとそれを知っていた。感覚的にそのことがわかったから、ただ彼が「総士」であることを理解したから、彼を総士と呼んだ。一騎に名前を呼ばれる前から、総士くんは「皆城総士」としてそこにあった。一騎はそれを理解しただけで。

海は、外洋でも湾でも、深海でも浅瀬でも、凪いでいても荒れていても、薄暗く濁っていてもうつくしい青にすきとおっていても、いつも塩辛くて、海水で、無数の命を孕んでいて、どこにあってもどんな表象であっても「海」だから。それが「皆城総士」ということなのかな…というところに落ち着きました。

私はビヨンドの総士くんを見て、それをなんとなく読み取った、あの総士くんが記憶も声も様子も表情もちがっていてもあまりにも「総士」だったからそうと理解したけど、一騎はそれが最初からわかってたんだなって思って…ごめん一騎…否定されてほしいとか言ってて…おまえはたぶんきっと正しいよ…(でも作中で総士くんに否定されたらそれはそれで萌えるからごめんね)

余談(ただ名付けるという行為にも絶対に意味があるし(芹ちゃんと織姫とか)、なんかそういう意味では一騎が彼を総士と呼んだことにも意味はあると思う(一騎や操以外の『理解した』もの以外には一騎が彼を皆城総士と名付けたと見えていたと思うし…)そういう意味では…あんまり…でもそのへんはまだまとまらないかな……一騎が総士くんを「名付けた」という行為の意味…)

もういっこまじの余談(これ言ってから思ったけど「海」ってどちらかと言うと乙姫だよね 総士は海というより…海と言うより…なんか…空とか…海っぽくはないかなと思った だって総士は「蒼穹」だし)

彼に前の存在があるということ自体はどうしたって変えられない。誰かの続きの、あるいは生まれ変わった存在である、という、それ自体がきっと総士くんのアイデンティティにもなる。

その前の存在と同じ道を選ぶのか、つまり運命を受容するのか、あるいはそこに反発をして新たな道を見つけ出すのか、つまり運命に抗うのか、ということは総士くんだけが選べることで、その選択をするためにも、前の存在のことを知らなければならないし、まずそこを受け入れなければならない。だから総士くんは、個人の人格としては総士ではないけれど、やっぱり総士なんだと思う。

 

で、という話を好きな人としていたら、「だからニヒトのコアも生まれ変わって…」と反応してもらえて、あーーーー!?そうか!??そこにつながるのか!!という目からうろこでした。

あの傷は、総士くんが前の存在である総士のことを、そして自分がその存在と続いているということを受容した表象なのかな。まだあのクソ長い総士の録音自体は聞いていなくても。あの一言だけでもきっと総士くんは理解して、だからみずからの器としてのニヒトへの「これ、僕のだ」なのかなと思った。

総士くんはけして総士と「地続き」ではないから、総士とともに存在を終えたニヒトのコアも生まれ変わる。総士の思念は彼のことを抱きしめる。あの表現ぜったいHAEのあれだと思うんですけど、「抱きしめる」ってまさに「僕」と「おまえ」がいるからこそできる表現ですよね。それぞれがそれぞれとしてあるからこそ、自分ではないその人のことを抱きしめられる。だからあれは総士総士くんとが絶対に別個人であるという表現でもあるのかな…と思いました。ただ、地続きでなくても彼らはつづきにある存在だから、「皆城総士」としてのイデアであるあの傷が総士くんに浮かびあがる。総士くんは総士だから。だけどその傷は定着はしない。総士くんは総士じゃないから。すごいうまい塩梅だな……あとあの「傷」が皆城総士という存在そのものであるというの、ほんとうに…すごく…心のそこからいとしいです。

ちなみにイデアという単語は好きな人に提示してもらいました、わかりやすい…そっか…それだ……それなんだ…

あと他の好きな人はあのシーン「皆城総士度が高まった」って表現してて、私はその表現が大好きで、めちゃくちゃ爆笑してたんですけど、やっと今その皆城総士度が高まったっていう意味がわかりかけてる気がします。

というだけの個人的なよろこびと納得の話でした。早く4話を見せてくれ!!!!!